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孫に遺産を相続させるメリット・デメリット

自分の財産を相続させるにあたって、孫への相続を考えていらっしゃる方も多いです。

当記事では、孫への遺産相続におけるメリットとデメリットについて詳しく解説をしていきます。

孫に遺産相続させる方法について

基本的に孫は法定相続人ではないため、以下のような方法で相続させることとなります。

 

●遺言による指定

遺言書に孫に財産を相続させる旨を記載することによって、孫への遺産相続が可能となります。

もっとも、被相続人の兄弟姉妹以外の法定相続人の最低相続分を侵害することはできません。

このような最低相続分のことを遺留分といい、これが侵害されてしまった場合には遺留分侵害額請求をすることが可能となります。

 

自身の死後に孫とその他の相続人が遺留分をめぐって争うことは、望んでいないことかと思いますので、事前にしっかりと話し合いをしておくことが重要となります。

 

●孫と養子縁組手続きをする

養子縁組手続きによって孫を養子にした場合には、孫は子と同順位の法定相続人となることができます。

 

遺言を残していた場合であっても、遺言の内容に反して相続人の協議によって遺言の指定とは異なる方法で遺産分割をすることが可能となっているため、養子縁組手続きを利用する方がより確実なものと言えるでしょう。

 

●生前贈与

生前贈与は相続とは異なる制度ですが、孫に財産を残したい場合には生前贈与もおすすめの方法です。

 

孫への生前贈与は年間110万円までであれば、贈与税が課税されません。

もっとも、毎年特定の月に継続的に振込をしているような場合には、定期贈与として贈与税が発生する可能性があるため、注意が必要となります。

 

また、30歳未満の孫に対して教育資金として贈与を行う場合には、教育資金としての非課税贈与の適用が可能です。

孫に遺産相続をするメリット・デメリット

●メリット

通常孫に自身の財産が相続される場合には、まず子が遺産を相続し、その子が亡くなった際に孫へと相続されることとなります。

そのため、相続が2回発生することから、その分相続税がかかってしまうこととなりますが、孫に直接相続させることによって、相続税の負担を減らすことが可能となります。

 

もっとも相続税には基礎控除枠というものが存在します。

基礎控除枠は、「3000万円+(600万円×法定相続人の数)」で計算をすることができます。

 

そのため、相続財産の金額が基礎控除枠と比べて高額ではない場合には、あえて直接孫へと相続をさせる必要はないため、注意が必要といえます。

 

●デメリット

上述しましたが、孫に相続をさせることによって、相続人間で紛争が発生してしまう可能性があります。

例えば、養子縁組手続きを利用した場合には、その分法定相続人が増加することとなるため、本来の相続分よりも下回る財産を相続することとなる他の相続人から、反対されてしまう可能性が高くなってしまいます。

 

また、孫に直接相続をさせた場合には、相続税が20%加算されてしまいます。

結局のところ2回相続を発生させた方が相続税が安くなる場合があるため、節税対策として孫に遺産相続をさせる場合には、自身の相続財産の中から一度試算をしてみたり、弁護士等の専門家に相談された方が良いでしょう。

相続に関することは弁護士法人西村総合法律事務所にお任せください

弁護士法人西村総合法律事務所は、遺産相続をはじめとした、遺言書、遺留分侵害額請求、相続放棄などの、相続に関するトラブルについても専門的に取り扱っておりますので、お困りの方はお気軽にご相談ください。

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出身地 泉佐野市出身
学位、学歴 上宮高校 卒業
明治学院大学 法学部 法律学科(知的財産法・英米法専攻)
近畿大学法科大学院 首席修了 法務博士(専門職)
最高裁判所 司法研修所 修了

事務所概要

名称 弁護士法人西村総合法律事務所
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