祖父母が親権者になることは可能!具体的な方法や注意点など
親が、病気やその他理由で子育てが困難になったり、子供の福祉を脅かしていたりする場合に、祖父母は孫に対する法的な権利を得たいと思うかもしれません。
祖父母は孫と養子縁組をすることで、親権を取得できる可能性があります。
この記事では、祖父母が孫の親権者になるための具体的な方法や注意点などを解説します。
親権とは
親権とは、 子供の利益のために教育やしつけ、子供の財産管理をする権利のことで、基本的に親が持ちます。
祖父母が親権を取得する方法
親権者になれるのは、基本的に子供の父母だけで、祖父母が孫の親権者になることはできません。
ただし、祖父母が養子縁組によって孫の養親になれば親権を取得できる可能性があります。
孫と養子縁組をするためには、祖父母または孫の本籍地か現住所地の市区町村役場に「養子縁組届」および、当事者の戸籍謄本などの必要書類を提出し手続きします。
祖父母が養親として親権を得る時の注意点
祖父母が親権を得ようとする際、孫が未成年者である場合は、以下の点に注意が必要です。
祖父母の両方が養子縁組する必要がある
法律上、配偶者がいる人が未成年者を養子にする場合は、原則として、夫婦共に養子縁組をしなければなりません。
祖父母の一方だけが養子縁組を望み、もう一方が反対している場合は成立しません。
現親権者や孫本人の承諾が必要
15歳未満の孫との普通養子縁組を望む場合は、現親権者の承諾が必要です。
孫が15歳以上の場合は、本人の承諾が必要です。
たとえ祖父母が養子縁組を希望しても、現親権者や孫の承諾が得られなければ、法律上祖父母は親権者になれません。
特別養子縁組によって親権を得られるケース
特別養子縁組とは、家庭裁判所が子供の利益のために必要があると認める時に成立する養子縁組制度です。
普通養子縁組とは異なり、養子となる子供と実親との間の法的な親子関係が解消されます。
虐待や養育放棄などのために孫の利益が著しく害される場合、実親の同意がなくても特別養子縁組が認められるケースもあります。
まとめ
養子縁組を通じて、祖父母が孫の養親として親権を得られる場合があります。
孫が15歳未満であれば親権者の同意が必要で、15歳以上の場合は本人の承諾が必要になります。
親権を得る方法については専門家である弁護士への相談をおすすめします。